ホントにあった怖い話【その2】
前回のお話しが「タイトルと違ってちっとも怖くないやん!」とのご指摘がございましたので、今回はちょっとだけ怖いお話しをお送りします。
本当にちょっとだけですので、この手のお話しが苦手な方もご安心を!(知らんけど…)
前回にも書きましたが、以前勤めていた会社は『デベロッパー』でしたので、主に新築の物件を扱っていました。
建物を建てると、建物の登記を行います。その際に建物の写真が必要でしたので、その写真撮影に同行した時の出来事です。
登記手続きの担当者(直属ではないが上司)は、いつもは一人で現場へバイクで(車の免許を持っていなかった)出掛け写真を撮っていたのですが、その日はあいにくの天候で、たまたま会社にいたワタシを掴まえて「現場に同行してくれれば昼ご飯(ステーキ!)をおごってやる」との業務命令を下し、しぶしぶ車で現地まで行くことに…(決してステーキが食べたかった訳では…)
当時はまだデジタルカメラが普及してませんでしたので、撮ったその場で現像される『インスタントカメラ』を利用していました。
一戸建てのその現場は前面道路が狭く、建物全体を撮るにはフレームに入りきりません。
どこか建物全体を撮れる場所はないかと探すと、ちょうど前面道路を挟んで墓地があり、そこからなら建物全体が撮れそうでした。
その墓地は管理が行き届いていて、入るにも躊躇するような怖い雰囲気もありません。
迷わず上司とワタシは墓地に入り(決して早くステーキが食べたかった訳では…)写真を撮ろうとシャッターを押しました。すると……
出てきた写真は真っ白で何も写っていないのです…
(注:インスタントカメラは、通常現像まで2〜3分程度掛かります。その時間を過ぎても何も現像されませんでした)
おかしいと思い、もう1枚撮ってみたのですが……
結果は同じで何も写っていません。
インスタントカメラは時々、フィルムが感光していて何も写らないときがありましたので、その時もそう考えて予備のフィルムに交換し、再度撮影してみました。すると……
やはり出てきた写真は真っ白で何も写っていません…
数枚その場で撮ってみましたが結果は同じ……
しかし、この時はまだ二人は恐怖を感じていませんでした。
「きっとカメラが故障したんやろう…」と上司が呟いたので、「仕方ないので帰りましょうか」とワタシが提案し(決して早くステーキが食べたかった訳では…)墓地から出ました。
すると上司が(よせばいいのに…)墓地を出て建物にレンズを向けてシャッターを切りました。すると……
何事もなかったかのように、ちゃんと建物が現像されて出てきました。
もう1枚撮っても同じ。ちゃんと現像されるのです!
この現象に二人はびっくり!!!
墓地の外からだと建物全体が入らないので、恐る恐る再び墓地に入り(よせばいいのに…)撮影してみることに。すると……
やはり何も写らないのです!!!!!
二人は急いでその場を去り、昼ご飯(ステーキ)を食べに行きました。
翌日、その上司は自分で写真撮影には行かず、別の部下に指示して撮影させていました。(ちゃんと墓地から撮影出来たようです)